昨日は真空釜を設置した工場で、「ソフト音」のウェーブ(形状記憶)加工作業。

 

ソフト音は、防音性を高めるために吸音層と遮音層を複数重ねた構造的になっているので、かなり分厚いです。DCP_0595

どうです。見るからにゴツいでしょう。

写真の「ソフト音」を始め、うちの防音カーテンシリーズは、全てこのような形状記憶加工が施されています。

 

 

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以前取り上げてもらったNHKの番組内でも、同じ生地を使った防音窓パネルが「これはもう布っていうのとは違う感じですね」って言われてました(笑)。


 

なわけで普通のカーテンの様な縫製によるヒダ付けでは、開け閉めがスムーズにいきません。

そこで、スターライトの「ソフト音」は全て「形状記憶加工」によってヒダ付けが
施されています。

さてここからは初公開の企業秘密(?)です!


形状記憶加工は、縫製が全て仕上がった状態で施されます。

縫製の具合のチェックをしながら「ソフト音」を型にセットしていきます。
(型には製品巾に合わせた波型が付いています)
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ここが一番手間のかかる作業です。
シワが入ったり、波型がずれないように慎重に型にセットしていきます。

 

 

 

型ごと棚に並べて、真空釜に投入。
(温度・時間の管理がポイントです)

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均質に蒸気がまわるように決められた間隔をあけて並べます。
これもノウハウってやつです。

 

 

ポリエステルに、ある一定以上の熱をかけると可塑性が出ます(固まる)。
基本的にはそれ以上の熱でさらに変形させない限り、ずっとそのままです。
これが形状記憶加工の原理。

釜の内部を真空にするのは、蒸気をカーテンの内部まで均質にまわらせるため。
さらに縫製工程で入った多層構造の間の余分な空気を抜く意味もあります。

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特注設計の真空釜の前で仕上がりを待ちます。



・・・
・・・
・・・
暑い・・・

できた!冷却が完了したら引き出します。DCP_0589







型から外して確認。
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うん。きれいにウェーブがかかってますな。

シワなどが入ってないかひだとひだの間もチェック!

 

 

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仮梱包して、最終検査・出荷のために本社へと運びます。

 

スターライトの商品は各工程で自動化しにくい特殊仕様づくめ。
とにかく手作業が多いです。

それもこれもギリギリまで防音性能を上げるため。
防音効果って、結局は、そうした細部にいたる細かな工夫の積み重ねによるものだったりするのです。

 

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釜の待ち時間に工場の外の風景をパチリ。
青い空と田んぼの緑のコントラストを表現したかったのですが、
あいにく田んぼの上には影が。
というかカメラマンの腕の問題か・・・